上位級合格者 合格体験記

堀井 雄太 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEICスコア 975点 TOEFLスコア 115点
留学経験 » アメリカ(大学:2年間) カナダ(就労:1年間)
職業等 » 会社員(商社)

【はじめに】
 何よりもまず、コロナ禍にも関わらず、試験運営のためにご尽力いただいた日本国際連合協会の皆様に厚く御礼申し上げます。そして、この度、国内の英語検定試験では最難関と評される国連英検特A級に初挑戦で合格できましたこと大変嬉しく思います。国連英検特A級は、合格者が少ない試験ですので、これから合格を目指す方々は、情報収集に苦労されることと拝察します。微力ながら、私の学習方法がそのような皆様の参考に少しでもなれば幸いです。

【受験動機】
 英語資格の上では、TOEIC、TOEFL、英検でまずまずの成績を収めてきましたが、自身の英語力には全く満足できずにいました。学習は継続していましたが、漠然とした努力では、どうしても苦手分野を避けてしまい、理想とする英語力に近づくことができませんでした。そこで、客観的な評価を得るべく、敷居が高く敬遠していた国連英検特A級に挑戦しようと思いつきました。明確な目標と達成期限を設けることで、勤務先からの支援を受けられることになり、受験を決意するに至りました。

【学習方法】
 まず、2013年から 2018年までの過去問を全て解きました。そして、出題形式を把握し、時間配分を設定し、合格を勝ち取るために克服すべき課題を洗い出しました。また、2次試験に向けて、スピーキング力を鍛え上げる必要がありました。具体的には、経済、政治、文化、歴史、科学など多くの分野の問題を自由に討論できるレベルを目指すことにしました。そのため、終始アウトプットを重視した学習を心がけました。

A. 出題形式
 1次試験は、筆記試験で 9つの大問から成り立っています。大問1:国連関連知識(10点)では、国連についての細かい知識が問われます。このセクションは、指定テキストから出題されます。大問2~大問8(70点)は、問われる能力こそ、読解力、語彙力、文法力、表現力、文脈理解力など多岐に渡りますが、純粋に受験者の総合的な英語力を試す問題です。大問9:エッセイ(20点)については、作文力に加えて国連知識及び国際情勢への理解が必須です。
 2次試験は面接試験です。特A級では、ネイティブ試験官に加え、元外務省大使等の外交実務経験者や国際関係を研究する大学教授が試験官として面接を行い、国際時事問題について深い討論が行われます。

B. 時間配分
 1次試験の制限時間は 120分です。それぞれの設問の難度を考慮すると、厳しく時間設定されている試験ですので、タイムマネジメントが重要です。私は、大問1に 5分、大問2は詳細まで理解していないと正答できない高難度の読解問題ですので 25分、大問3~大問8にはそれぞれ 10分、大問9に 30分と設定しました。本番では、大問2の読解問題に苦戦し、予定より 5分程遅れてしまい焦りましたが、どうにかエッセイを書き切ることができました。

C. 学習課題
 国連関連知識ついては、他の合格者の方も書かれているので深く触れませんが、指定テキストを熟読し、過去問を繰り返し解きました。指定テキストの改訂に伴い、2020年度より出題傾向が変更されていますので、注意が必要です。
 英語力については、明確な試験範囲がある訳ではありません。要するに、小手先の対策が通用する試験ではありません。従って、盤石な英語力の構築に注力すべきであるとの結論に至りました。受験を通して英語力を高めることが最終目的でしたので、学習の過程で自然と英語力に磨きがかかり、その結果として試験に合格するという本来あるべき姿勢を貫きました。正に、「急がば回れ」の精神です。私の主な課題点は、語彙力とスピーキング力の強化でした。

●語彙力の強化
 本試験の受験に際し、多くの受験者に立ちはだかる壁が語彙力です。国連英検特A級では、英検1級を遥かに凌駕する語彙力が求められます。具体的には、英検1級に合格できる語彙力である 約10000語から、国連英検特A級で戦えるレベルである 15000語、欲を言えば、英米の一流雑誌を楽しんで読めるレベルである 20000語まで押し上げる必要があります。また、日本語で意味が分かるだけでは不十分で、語法やコロケーション、ニュアンスといった語感まで問われることが特徴です。私は、これを克服するために未知語に遭遇した時は、日本語に頼らず英英辞典と類語辞典を活用し、スマートフォンアプリでオリジナルの単語帳を作成しました。加えて、1次試験の大問9のエッセイや、2次試験の面接で高評価を得るために、アウトプットを重視して学習しました。具体的には、単語の定義や例文を暗唱し、認識語彙を運用語彙にする努力をしました。また、英文雑誌、英字新聞、英語ニュースを多読し、覚えた単語と再会する機会を増やしました。使用した教材は以下の通りです。

1. GREテスト向けの語彙リスト
 英検1級レベルを超える単語の本は、和書では数が限られます。そこで、私は、GRE(Graduate Record Examination)用の語彙リストを使用しました。GRE は、北米の大学院進学時にネイティブが受けるテストですが、国連英検特A級受験にあたっても有用です。私は、インターネット上で単語リストを入手しました。

2. 英文雑誌:TIME、The Economist、Foreign Affairs
 英米の雑誌の中でもこの 3誌は、格調高く洗練された英語表現が使用されますので、国連英検特A級レベルの語彙力と読解力を獲得するに適しています。教養のあるネイティブが使う語彙や英語特有の表現、諺や引用に触れることができます。加えて、最新の国際情勢や外交問題の知識も同時に吸収することができます。これは、2次試験対策にもなり一石二鳥です。英検1級レベル以上の単語やイディオムが連発しますので、記憶の呼び起こし及び定着という相乗効果も期待できます。

3. 英語ニュース、英字新聞、UN News
 最新ニュースに関しては、可能な限り英語で仕入れることに徹底しました。「NHK World-Japan News」は、国内外のニュースが容易な英語で端的に書かれているので短時間で多くの情報を得ることができ重宝しました。「The Mainichi」、「The Asahi Shimbun」、「JAPAN TODAY」といった英字新聞もインターネット上で無料ですので良く読んでいました。また、最新の国連の活動を知るために「UN News」は欠かせません。特に、2次試験前には必ず毎日、目を通すようにしました。

●スピーキング力の強化
 国連英検特A級の 2次試験では、国際時事や外交問題などについて討論できる英語力が求められますので、日常会話や商談などといった内容を話せるだけでは到底対応しきれません。そのギャップを埋めるために、以下のようなトレーニングをしました。

1. テレビ視聴時の同時通訳
 ニュース、討論、ドキュメンタリーなど日本語のテレビ番組全てを、同時通訳しながら視聴しました。日本語を聞きながら瞬時に英訳するので、瞬発力と表現の柔軟性が身に付きました。NHK の 19時からの番組「ニュース7」は 2カ国語放送ですので録画をし、まず、自身で同時通訳をします。その後、英語音声を聞いてシャドーイングをするという訓練もしました。超高負荷なトレーニングですが、効果抜群です。やり終えた後は疲労困憊ですが、完全集中していることもあり、ニュースの内容を自然と覚えてしまいます。特に、首相会見を同時通訳していたことが、2次試験の際、知識の面で非常に役に立ちました。

2. 英米のニュース番組や大学講義の視聴
 CNN、BBC、NBC、ABC などを視聴しながらシャドーイングをしました。また、YouTube で米国大学の講義を見ることができます。私は、Yale大学 Ian Shapiro 教授の国際政治に関する講義で知識を深めました。また、米国大統領・副大統領討論会を見ていたこともあり、2次試験で充実した議論ができました。

【2次試験】
 2次試験に関しては、特に情報量が少ないと思いますので、私の体験を記載します。私の 2次試験の試験官は、英国人女性と日本人男性(元国連大使)の 2名でした。試験冒頭、英語を学ぶきっかけとなった高校時代の恩師の話や、大学院での研究テーマといった内容で緊張を和らげて下さいました。その後、話題が国際問題に移行していきます。実際に議論したトピックは以下の通りです。

  1. 米国大統領選挙
  2. トランプ政権とバイデン政権の政策
  3. 多国間貿易協定(TPPとRCEP)と二国間貿易協定
  4. 世界貿易機構:WTO (上級委員会の機能停止とWTO改革)
  5. 中国の覇権主義
  6. 朝鮮半島の非核化とイラン核合意
  7. 持続可能な開発目標:SDGs (教育問題、環境問題)
  8. 難民問題(ロヒンギャ)
  9. 動物愛護と保護

矢継ぎ早に質問が投げかけられるので、テンポよく回答する必要があります。しかしながら、知識がないと返答の仕様がありませんので、さまざまな国際問題ついて、最低限以下の 4点を押さえて話せるようにしました。

  1. 問題の概要を説明できること
  2. 賛成と反対の両意見(Pros and Cons)を理解しておくこと
  3. 国連と日本ができる貢献は何かを説明できること
  4. 2と3を踏まえて、自身の意見とその理由を言えること

幸運にも私の場合は、試験数日前にロヒンギャ難民問題についてのニュースを同時通訳していましたので、具体的な例を挙げて話すことができました。同時通訳と類語辞典を活用した語彙力を高める訓練を通して、英語表現の柔軟性が身に付いたので、試験中に言葉に詰まることが多少あっても、即座に軌道修正を図ることができました。また、試験の終盤に、We still have a couple of minutes. Is there anything that you would like to add? などと聞かれることが多いようです。私の場合も同様でした。これは知識をアピールする絶好の機会ですので、必ず掘り下げて話すことができるネタを仕込んでおいて下さい。試験官から漏れなく鋭い質問が投げかけられますので、予め問題を多角的に分析し、ロジカルに回答できるよう準備することが重要です。

【終わりに】
 今回は、合格することができましたが、自身の理想とする英語力とはまだ乖離しており、「長い道のりの通過点に過ぎない」というのが正直な感想です。ですから、この結果に一喜一憂している暇はありません。国連英検特A級は、良問揃いで、何かしら新たな知識を得ることができる素晴らしい試験です。今後も定期的に受験し、更なる高みを目指して精進していきたいと思います。

河野 友香 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC スコア 950点 国連英検A級
留学経験 » イギリス(交換留学、1年間)
職業等 » 英語塾講師

ちょうど一年前、国連英検A級を受験し合格した私は、「一年後の同じ時期に特A級を受験し合格する」という目標の下、日々英語学習に取り組んで参りました。昨年は多くの未曽有の事態に苛まれた一年でしたが、その中でも無事に受験でき合格できたこと心から嬉しく思います。そして、今回何より有言実行できたことが自分の自信に繋がりました。実際のところ、受験に向けて何か特別な対策をしたわけではないのですが、この受験までの一年間、私が社会人として仕事をしながら、どのように時間を捻出し、独学でどのような対策を行ってきたのか少しでも参考になればと思います。大変難易度の高い試験ではありますが、その分信頼性が高い試験・資格でもあります。ぜひ多くの英語学習者の方に国連英検に挑戦していただきたいです。

【使用した教材・参考にしたウェブサイトなど】

<一次試験>

  1. 『わかりやすい国連の活動と世界』
  2. 『国連英検特A級・A級対策』
  3. 『国連英検過去問題集 特A級 (2013・2014)』
  4. 『国連英検過去問題集 特A級 (2017・2018)』
  5. 『英英英単語 超上級編』(ジャパンタイムズ)
<二次試験>
  1. 「なみすけの英語ブログ」<eigoblog0405.com>
  2. UN website
  3. CNN English Express
  4. 各メディア (e.g. CNN, BBC)

<その他> ※国連英検目的で使用したわけではないが、実際に役に立ったと思う教材

  1. 北村一真著,『英文解体新書』(研究社)
  2. 倉林秀男・河田英介著,『ヘミングウェイで学ぶ英文法』(アスク出版)
  3. 倉林秀男・河田英介著,『ヘミングウェイで学ぶ英文法2』(アスク出版)
  4. 篠田重晃・玉置全人・中尾悟著,『英文読解の透視図』(研究社)
  5. 鈴木健士著,『ここで差がつく!英文ライティングの技術』(トフルゼミナール)
  6. 小泉賢吉郎著,『英語の複数と冠詞』(ジャパンタイムズ)

<一次試験>
基本的に仕事休憩の 1時間を使って、毎日過去問を大問ずつ解いた以外に対策はしていません。その時間に大問一つを解いて丸付けまでし、通勤中等に本文の精読、単熟語の意味や間違えたところの確認をするという繰り返しを試験数ヵ月前から行っていました。その中で、単熟語の知識について多少不安があったので、別で単語帳を購入し取り組んでいました。以下では、過去問や単語帳の具体的な取り組み方に加えて、国連英検対策が目的で取り組んだわけではありませんが、結果的に役に立ったと思う参考書やその学習方法を紹介させていただきます。

※今回初めて国連英検に挑戦される方は、『国連英検 特A級・A級対策』に一通り目を通すことをお勧めします。この教本の優れているところは、各項目に対する学習方法が記載されているところです。教材や情報が英検等と比べて少ないことに加え、昨年国連英検を初めて受験した私にとって、これはとても貴重でした。詳しくは、2019年度第2回の体験記に書かせていただきましたので参考にしていただけたらと思います。

【文法、単語・語句】
 まず、文法に関して、特に参考書は使用していません。しかし、実際にとても役に立ったと思う参考書が2冊あります。1冊は、北村一真著,『英文解体新書』(研究社)で、もう 1冊は、小泉賢吉郎著,『英語の複数と冠詞』(ジャパンタイムズ)です。特A級の(III)の正誤問題では非常に細かい文法の間違いを問われます。北村先生の著書で使用されている例文は学術書、ニュース、小説などから抜粋された非常に難易度の高いものですが、それぞれに対して丁寧で分かりやすい解説をして下さっています。この一冊をやり遂げたとき、英語力が全体的に底上げされただけでなく、これまで以上に単語同士の意味の違いや間違いに敏感になったと気付きました。また、小泉先生の著書のおかげで、冠詞についてより深い知識と理解を得られました。その結果、本番では、(III)と(IV)で満点を取ることができました。
 次に、単語に関して、『英英英単語 超上級編』(ジャパンタイムズ)に取り組みました。この本の優れているところはいくつかあります。まず、収録されている単語は難易度の高い英語試験や英字新聞などが基になっています。そのため、ここで覚えた単語を日常的に目にするのはしょっちゅうで、非常に記憶に定着し易かったです。また、従来の英単語帳と違うのが、それぞれの単語に英語で語義説明がついているところです。実際に出た問題で、選択肢の 4つとも英和辞典で調べると同じ意味というものがありました。しかし、当然そこにはニュアンスの違いがあります。そのような違いに敏感になるには、やはり普段から英語を英語で理解しようとすることです。また、ステージ別になっているため学習が進めやすく(※私の場合、1日 50個、2日で 1ステージのペースで進めていました)、例文とその音声付きだったので、実際にどのような場面でその単語が使用されるのか非常に理解しやすく又リスニングの練習にもなりました。「この表現を使えるようになりたい!」と思ったものはノートにメモをとり、ライティングやスピーキングで積極的に使用しました。本番では、(V),(VI),(VII)で 8点を取ることができました。

【長文】
 長文に関して、過去問で出てきた文章を精読することに徹しました。やり方としては、①問題解答、②未知語、読めなかった・読みにくかった文章をチェック、③辞書や和訳を使って精読、④音読数回、⑤一週間後に再度読み直す です。
 ①に関しては、最初は自分のペースで問題に取り組みましたが、慣れてきたところで、タイマーで時間を測って取り組みました。③では、読み進めながら「何故、読めなかったのか、読みにくかったのか」ということをかなり意識しながら取り組んでいました。それが文法的な問題であれば、文法書を使ってその単元を復習したり、知識的な問題であれば、インターネット等をフル活用し情報収集に取り組みました。この際、極力 BBCや CNNなど英メディアを使用しました。なぜなら、ここで使用されている表現が長文でそのまま登場するだけでなく、ライティングやスピーキングでも使えると思ったからです。役立つ表現があれば、ノートなどにメモをして、実際のライティングやスピーキング練習で積極的に使用しました。④では、発音やイントネーションはもとより、自分が読み上げるスピードで内容を理解できるかどうかを常に確認していました。⑤では、所詮前週に読んだものの内容は大半忘れてしまっているので、記憶に定着させるという目的で行っていました。残念ながら、実際の試験の(II)では 5/10という結果でしたが、(IV),(V),(VII),(VIII)では平均 8点を取ることができました。

【国連ガイド】
 国連の知識に関して、『わかりやすい国連の活動と世界』を通読し、要点をまとめたノートを作成しました。一昨年までは過去問を繰り返し解けば本番でもある程度点数が取れる項目でしたが、今回試験傾向が変わり、もう一筋縄ではいかなくなっています。ここで得た知識はライティングやスピーキングに応用できるので、早い段階から学習を始めることをお勧めします。

【ライティング、二次試験】
 ライティングに関して、過去に出された問題に取り組む他、前回の国連英検A級と同様、学習時間が限られていたので、国内外の問題に関して現段階で知っていることをブレーンストーミングし視覚化することで、知識不足の項目を重点的に情報収集するなど工夫しました。当時情報をまとめていたノートが手元に残っていたので、それを再利用し、新たに情報を更新・付け加えるなどをし活用しました。英メディアに加えて、私は CNN English Express という英語雑誌を定期購読しているのですが、CNN のニュースを基にしているので非常に役立ちました。また、ライティングスキルを向上させるために取り組んでいた鈴木健士著,『ここで差がつく!英文ライティングの技術』(トフルゼミナール)のおかげで、名詞化や言い換えの特訓ができ、より高度な英文を書けるようになりました。結果として、ライティングでは 18/20という高得点を取ることができました。
 また、二次試験に関して、上記の取り組みに加えて、「なみすけの英語ブログ」を活用させていただきました。このブログでは、作者のなみすけさんが自身の経験をもとに、国連英検特A級二次試験の学習方法やお役立ち情報を沢山発信して下さっています。国際問題に大変疎かった私は、このブログ記事のおかげで、各国の問題について基本的な知識や論点を知ることができました。おかげ様で、A級の時と比べて、知識面である程度自信を持って当日臨むことができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

最後になりますが、国連英検は他の英語資格と比べ、国連や国際問題の知識が問われるテストですので、受験を躊躇われる方も多くいらっしゃるかと思います。私自身もその一人でした。ただ、実際に A級や特A級を受験してみて、難しく苦しいこともあった半面、手に入れることができた知識や経験は計り知れません。非常に有意義な日々を過ごすことができました。真の国際人として今後活躍していきたいと考えている英語学習者の方にお勧めしたい英語試験です。

溝下 七生 さん 神奈川県 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEFL iBTスコア 112点 EPT 99点
留学経験 » なし (家族の転勤によりアメリカに3年間滞在)
職業等 » 洗足学園高等学校高校一年生

国連英検特A級に合格できたことをとても嬉しく思います。奇跡的に一発合格ができ、とても驚いています。これから受験なさる方にとって少しでも有益な情報を書ければと思います。

【一次試験】
購入した参考書

  • Basic Facts about the United Nations 42nd Edition
  • 国連英検特A級過去問題集 2017-2018
  • わかりやすい国連の活動と世界 旧版
はじめに行った対策は過去問を解くことでした。部活や学校の勉強の都合で 2時間続けての実施は体力的に難しかったので、夕方一時間、次の日の朝一時間に分けて行いました。各セクションにかかった時間も小さくメモしていました。解いている途中に思ったことはリーディングがそれほど読みにくいパッセージではないことと、セクション4 は他のセクションに比べて時間に余裕ができます。セクション1 からエッセイまで順番通りにときましたが、焦っていたので三十分ほど余ってしまい驚きました。結果はギリギリ不合格といったところでした。このときすでに試験一週間前を切っていたので、短期間でいかに効率的に勉強をするかも模索しました。ネットの体験談を読み、目標点を設定し、伸ばすべきセクションを洗い出しました。過去問の結果を踏まえ、私はリーディングのミスを最小限にすることと、文法問題のセクションで高得点を獲得することを重点的に勉強しました。リーディングは丁寧に読み、内容を正確に把握することを意識し、文法問題は他の過去問から傾向を掴みました。エッセイ対策で、模擬国連同好会での活動のおかげで予備知識があったものの、特定の国連機関の具体的な活動までは言えなかったので、Basic Facts about the United Nations 42nd Edition の SDGsについての章を読み込みました。部活でやっている剣道の大会で、面をつける直前まで過去問集を解いていました。
本番ではエッセイを最初に書きました。そのおかげで余裕を持ってリーディングに挑むことができました。

まずアウトラインの 3パラグラフを問題用紙の下に走り書きし、それを見ながら書き進めました。 リーディングもゆっくり解いて、最後は少し焦り気味だったが結局 5分ほど余った。試験終了後は試験会場で前に座っていた同じ特A級の受験者の方とお友達になり、英語で試験の感想を話しながら二人で帰りました。同じ志を持った友人を作れるいい機会になったと思います。

【二次試験】

〜準備〜
新しく購入した参考書

  • English Express 1月号 世界の論点 CNN出版
二次試験の三日前まで学校の定期考査があり、このときも準備時間がとても短かったです。模擬国連の活動では特定の議題に対して、担当の国の立場から具体的な政策を提案します。今までの活動や提案した政策を思い出しながら対策をしました。不足している時事問題の知識を補うため、今まで朝ごはん中に聞いていた CNNと BBCニュースを UN Newsに変えました。通学時間を使い、その日聞いたニュースの詳細を調べたり政策を考えたりしていました。
二次試験は一次試験と違い、アメリカ人男性と日本人女性の試験官を前にとても緊張しました。私の場合面接シートに記入した事項についてはほとんど聞かれず、昨今の国際情勢についてメインに聞かれました。ここであまり知らない事象について聞かれた時重要なのが、持っている知識を総動員してなんとか答えを出す、ということです。準備してきたトピックがどのように他のトピックに繋がり、影響を及ぼすかを常に考えていると、得意でない質問がきても、自分の専門分野に持ち込めます。
試験本番で印象に残っていることは、最後に高校卒業後は何をするのかとアメリカ人の試験官から尋ねられ、「大学に行って開発経済学(development economics)を学びたいです」と答えると、それまで無表情だったアメリカ人の試験官が「Development economics!」と日本人の試験官の方をパッと見、笑ったことです。正直肝が冷える経験でしたが、楽しんでもらったようでなによりです。

【最後に】
学生の本分である日々の勉強と部活、そして資格試験に挑戦することは至難の業でした。今までの学生生活で積み上げてきたもの(現代社会の授業、英単語のテスト、模擬国連の活動など)を総動員し、工夫をこらしてやっと合格できました。この試験は国際問題に興味を持ち、ツールとして英語を使用する良いきっかけになるのではないかと思います。同じ世代の方にも、またそうでない方にも一度は受験してほしいと思います。最後に、受験を後押してくれた母と合格を心から喜んでくれた父、私の大好きな本の作者さん、そして私が社会学に興味を持つきっかけを与えてくれたアメリカの現地校の先生に感謝の言葉を述べさせて頂きたいです。Love you all so much!!

加藤 直希 さん 大阪府 [特A級・A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » なし
職業等 » 大阪市立大学 法学部法学科 3回生

この度は国連英検特A級合格という栄誉にあずかり、大変光栄に思います。20年間日本で暮らし、海外経験もない普通の大学生には困難な道でした。しかし、学習を通じて多くのことを学び、国際情勢と英語の知見を広めることができました。この合格体験記が特A級を目指すすべての方と、私のような純ジャパ学生のみなさんの一助となれば幸いです。

【きっかけ】
 この試験を目指すきっかけとなったのは、英検1級の合格でした。特A級合格の 1年前に英検1級にパスしましたが、私が思い描いていた英検1級保持者の力と自分の力のギャップに絶望しました。そこで、更に難易度が高く、私の関心分野である国際政治や国連がメインテーマである国連英検特A級を目指すことにしました。

【1次試験】
<主に使用したテキスト>

  • パス単1級(旺文社)
  • 16000語 最強ボキャブラリービルディング(ベレ出版)
  • 雑誌やニュース(UN News など)
  • Basic Facts about the United Nations
  • 国連英検特A級・A級対策(三修社)
  • 国連英検特A級 過去問題集

特A級はハイレベルな語彙に加え、高度なコロケーション力が求められる試験です。そのため、パス単の単語やよく出会う単語をコロケーションで覚えるようにしていました。この取り組みは英検1級対策のときから続けていますが、能動・受動語彙を増やし、自然な表現を習得するうえでも役に立ちました。英字誌や Podcastを読んだり聞いたりしながら、少しずつコロケーションを収集していくのもオススメです。漫然と多読多聴をするのではなく、コロケーションを意識するだけで効果がアップすると感じました。私は出会ったコロケーションや使えそうな表現をノートにメモし、ライティングやスピーキングで即座に使えるように頭に染み込ませています。
 英字誌については、The economist は難易度が高く、読むのに苦労しました。そのため、日々のリーディング素材としては UN News やネットの記事(TIMEやNewsweek)をメインにし、The economist は精読用にしました。非常に難しいのは事実ですが、最新の世界情勢を英語でインプットし、リーディング力を上げるには欠かせないものでした。
 文法に関しては、過去問をこなすのが一番の近道でした。初見では手も足も出ない問題がほとんどでしたが、数回分過去問をやるとパターンが一定であることが発覚しました(Despite of → Despite など)。過去問と「国連英検特A級・A級対策」を併用することで十分に対策可能だと思われます。
 国連英検において多くの人が困る国連知識は、公式の指定本をゴリ押しで覚えるしかありません。今回から指定テキストが新版となり、従来の過去問丸暗記作戦で挑んだ私は本番で面食らいました。国連知識関連では、「Basic Facts about the United Nations」をオススメします。この本は指定本よりも国連の活動について網羅性があり、ライティングや 2次試験対策で絶大な威力を発揮しました。
 以上の対策で基礎力を養ったうえで、過去問の解く順番を研究したことも勝因でした。これについては過去の合格体験記を参考にしました。

【2次試験】
<主に使用したテキスト>

  • 知らないと恥をかく世界の大問題10 11(角川新書)
  • 世界紛争地図(角川新書)
  • Newsweek(日本版)
  • 雑誌やニュース(1次試験と同様)
  • 新聞の国際面(直前2週間分)
  • Basic Facts about the United Nations
  • Youtube
  • ブログ(土佐犬太郎さんやなみすけさん)

私はとにかく時事の知識が不足していたため、まずは知識増強に専念しました。最新時事だけでなく歴史的に重要な問題も網羅するため、上記以外にも新書を 15冊以上読み漁りました。面接シートの「関心のあるトピック」に記入するものは本+ネットで深く調べ、その他はアウトラインをつかむ程度にとどめました。
 文字だけでインプットするのが苦しい方には、Youtube を推奨します。BBC や The economist などが世界情勢の各問題を動画で説明しているので、楽しみながら国際情勢知識と関連語彙を鍛えることができました。

<スピーキング練習>

  • アクエアリーズ 国連英検特A級2次試験レッスン
  • Podcast(NHK WORLD RADIO JAPAN や UN News、Al Jazeera を中心に)
  • 友達との練習(知識のアウトプット)

スピーキングは完全な独学では非効率だと考えていたため、まずはアクエアリーズの 2次対策レッスンを受講しました。ホットなトピックを 30問ほど用意してくださり、それについての意見を 100語程度でまとめるというものでした。そこからはレッスンで使用した Wordファイルに、本から得た知識を足していきました。1つに情報を集約することで効率的に学習を進めることができたと思います。
 Podcastでは最新の情報を入手し、リスニング力を維持・向上させるのに有用でした。自宅とアルバイト先の往復や電車の移動時間で Podcastを聴く習慣を作り、毎日欠かさず情報をアップデートしていました。
 一番の問題であった実践練習ですが、これは大学の友達に協力してもらいました。彼らはネイティブでもなんでもありませんが、アクエアリーズのレッスンで使用した質問集を英語で読み上げてもらい、論点を瞬時に掴む訓練をしました。質問集にはないが聞かれそうなトピックは、日本語で質問してもらって英語で答えるようにしてみました。1人で移動しているときなどは、読書で得た知識をアクティブにするために、読んだ本や新聞の内容を英語で脳内説明していました。
 本番では香港と安保理改革について熱く語る予定でしたが、面接シートに沿わない面接官に当たってしまい、まったく準備していない内容を聞かれて動揺してしまいました。質問に対しては、現状と関連する国連機関や解決策を織り交ぜながら、なんとか自分の考えを述べました。「最後になにかありますかコーナー」では、あらかじめ用意していた安保理改革と拒否権について、ここぞとばかりに知識を詰め込んでアピールしました。

【おわりに】
 英検1級合格時にはあまり成長を感じられませんでしたが、特A級にパスしたあとは大きな成長を実感し、一気に鮮明な景色が広がったように感じました。たしかに特A級は高度な英語力のみならず、国際情勢の理解も必要であるという点でハイレベルな試験です。しかし、好奇心と探求心を忘れずにコツコツと積み上げていけば、必ず突破できる壁であることがわかりました。この合格体験記が、特A級合格を目指して努力されている皆様の励みになりましたら幸いです。

最後になりましたが、大学受験期に今の英語力の基礎を築いてくださった H先生、アクエアリーズの先生方、応援してくれた友人には心から感謝しています。国内最高峰である特A級ホルダーの名に恥じないように今後も研鑽を積み、希望する進路の実現に向けて一層の努力を重ねていきます。

吉田 賢治 さん 千葉県 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC スコア 935点 国連英検A級(平成30年度第2回国連協会会長賞)
留学経験 » なし
職業等 » アセットマネジメント会社勤務

この度は、国連英検特A級に合格することができ、大変嬉しく思います。数回の挑戦の後、特A級合格という目標を達成することが出来て、その喜びは格別なものがあり、諦めずに努力してきて本当に良かったと感じています。
 私自身、これまで合格体験記から対策のヒントを得るとともに、多くの励ましを受けてきましたので、これから特A級を受験される方々にとって、少しでもご参考になればと願いつつ、以下のとおり合格体験記を記載させていただきます。

【一次試験】
 120分の制限時間の中で、大量の長文を読み解答しなければならない特A級の試験対策として、過去問研究の重要性については、多くの合格者の方々が指摘されているとおりです。エッセイの作成に 20分から 30分の時間を確保し、残りの時間で他の問題を解答するためには、過去問を数回解いてみることで大問毎の特徴や、精読が必要な問題と飛ばし読みで回答できる問題を見極めることが重要であると思います。
 過去問研究とは別に、一次試験をなかなか突破できなかった反省を踏まえ、従前の勉強法の見直しを行い、時事英語でよく用いられる単語と文法力をきちんと身に着け、読解訓練を積み重ねるという基本学習により注力することにしました。読解訓練については、日々刻々と変化する国際情勢にキャッチアップし、現代英語の常識を身に着けるために、従前の Time誌 に加えて、日刊紙 The Japan Times/The New York Times の購読を開始しました。どんな構文と語彙をどのように使っているのか、文と文のつながりや論理の展開はどのようになっているのか、という視点で分析的に読み進めるとともに、未知の語彙はチェックし覚えるようにしました。週末には、気になった記事について、ノートに論点をまとめることで知識の整理を行いました。この取り組みを特A級の受験を決意したときから始めていれば、合格まので道のりが変わっていたのではないかと感じています。習慣となった今では、毎朝、The Japan Times/The New York Times を手に取り読むことが楽しくて仕方がありません。なお、英字新聞の補強として、日本版Newsweekも活用し、国際情勢に関する背景知識を日本語でしっかりと理解するように努めました。
 また、特A級が難関たる所以は、英検1級や A級試験と比較して、語彙の水準が格段に高いことにあります。英検1級程度+アルファの語彙力をつける必要があるため、英字新聞の未知の単語を覚えるほか、次に挙げる単語集を活用しました。

  • ① でる順パス単 英検1級(旺文社)
  • ② 英語を英語で理解する英英 英単語 上級編・超上級編(ジャパンタイムズ社)
 上記①については、英検1級受験の際にも大変お世話になった本ですが、国連英検では同義語にかかる出題が散見されるため、同義語を覚えるのに便利であり、実際、特A級の試験でもこの単語帳に掲載されている同義語が幾つか出題されています。②は英英辞典の利点を備えており、英単語の意味を英語で理解し覚える訓練としても大変重宝しています。
 英文法については、なかなか歯ごたえのある問題も出題されため、対策として「上級時事英文法」(三修社)に取り組みました。1回目は半分程度しか正解できず、愕然としましたが、繰り返すことで時事英語における英文法の特徴を再確認し、英字新聞を読んだ際にもより深く文法構造を理解できるようになりました。

【二次試験】
 2回目の挑戦で合格することができましたが、2回の試験を経験し感じたことは、国連の諸活動や国際情勢等の幅広い分野について、相応の準備をして臨まなければ太刀打ちできないということです。常日頃、英字新聞等を読んだ際に、自分の意見も含めてコメントできる訓練をしておくことが重要であると思います。
 今回の面接では、主に以下の3点について、質問されました。

  • ① SDGsの17の目標について、何を喫緊の課題と考えるか
  • ② 国連の軍縮の取り組みの中で、Nuclear Non-Proliferation Treaty についてどう考えるか
  • ③ ジェンダー平等について、日本政府の取り組みをどう考えるか
 上記の①②については、事前準備をしていたことで対応できたものの、③については、想定外の質問であったため、急ごしらえでコメントする結果となり、回答に自信が持てませんでした。準備不足を痛感した次第ですが、今回合格できたのは、いわゆる「試験運」があったのかもしれません。なお、SDGs の各目標とその現状、課題については、論点整理を行ううえで、必須の項目であると思います。
 1回目の挑戦では、試験官の或る質問に対して明確に回答できず、周辺情報のみを話してしまったという苦い経験があったため、論点を外さずに回答する訓練を行いました。対策としては、想定問答をノートに整理したほか、実践的なスピーキングの訓練として、A級受験の際にもお世話になったテソーラスハウスのプライベートレッスンを受講しました。優秀なテソーラスハウスの講師によるレッスンでは、最新の国際情勢にかかる記事を題材にして、記事内容のプレゼンと Q&Aを行い、発話時の欠点を指摘してもらうとともに、改善のアドバイスを受けました。自分ではなかなか気づくことが困難な弱点を明確に認識することができて大変勉強になりました。

新型コロナウィルスの感染拡大や地球温暖化の影響等で、日本をはじめ諸外国を取り巻く環境は厳しい状況にありますが、国連英検の受験勉強を通して、これまで以上にこれら諸課題に関する問題意識を強く持つようになりました。今後も広い視野で世界情勢を注視していきたいと思います。

最後になりましたが、足元のコロナ禍にあって、今回安全に受験できたことは大変有難く、会場設営等の運営に尽力していただいた国連英検協関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

内山 晃一 さん 神奈川県 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 ケンブリッジ英検CPE TOEFL 103点 TOEIC 980点
留学経験 » なし
職業等 » 英語講師

この度国内最難関の英語検定試験である国連英検特A級に合格することができ、大変うれしく思っております。英検1級合格後、いつかは挑戦し、合格したいとずっと思っておりました。2019年秋にだいたい難易度が同レベルかと思われるケンブリッジ英検CPE に合格後、そろそろ挑戦しても良いと思い、本格的に学習を始めました。

まずは情報収集から始めました。国連英検のサイトに掲載されている上位合格者体験記はもちろん、特A合格者の YouTube動画、ブログなども参考にしました。人により学習法は様々なので自分に合いそうなものを参考にしました。言うまでもなく国連英検指定テキスト新わかりやすい国連の活動と世界、国連英検特A級・A級対策[改訂版]、過去問題集(2013~2018)にも目を通し、出題傾向や難易度も確認しました。

<1次対策>
特A級に合格するには、英検1級をはるかに凌駕した 1万5千~ 2万語水準の語彙力、詳細かつ最新の国連知識、高度な文法力、時事問題への鋭い洞察力、高度な読解力など多様な知識、スキル、アティチュードが試されると感じました。独学では太刀打ちできないと思い、英語の神様と言われる植田一三先生のスクール、アクエアリーズの国連英検特A突破対策講座を 2020年2月から 11月まで 2ターム受講しました。こちらの講座を受講することで効率的にシステマティックに学習することができたと思いました。特に独学では難しいエッセイの添削をしてもらったことが自信につながりました。日々のルーティンとしては「16000語レベル最強ボキャブラリービルディング」や「Vocabulary1000[Advanced Level]」などの教材を使って語彙力の強化、BBC News、UN News を聞きながらのシャドーイング、指定テキストの熟読や国連HPの閲覧を通じて国連や時事問題のキーワードの習得に努めました。また日曜日や祝日を利用して過去問を本番と同じ条件で解く練習もしました。その時間違ったところは必ず納得できるまで見直しをしました。過去問で 7割以上正解するようになってきてから、合格への自信がついてきたと思います。

<2次対策>
2次面接はかなり難関だと聞いていたので 1次対策の時から意識していました。1次試験対策のつもりで行っていた BBC News、UN News のシャドーイングのおかげで時事問題や国連活動についてこなれた英語で表現する力がついたと思います。また毎日の日課として「The Economist Espresso(有料スマホアプリ)」で最新の国際情勢の gistを把握し、その中から好きなトピックを選び、毎日朝と夕に一日 2回英語で 1分ほどコメントをし、録音していました。自分の声を聴くのは少し抵抗がありましたが、客観的に自分の英語の発音、流暢さ、論理の一貫性がチェックできて良い練習になったと思います。本格的な 2次対策は 1次試験合格が分かってから始めました。たくさんアウトプットの練習をすることが合格の近道だと考えたのでオンラインでの対策レッスンを受けました。具体的には 1次でもお世話になったアクエアリーズの国連英検特A級2次対策のセミプライベートレッスンと英検1級道場で知られている山中昇先生のプライベートレッスンを受けました。アクエアリーズでは最新の時事問題から本番に出そうな質問をたくさんしていただいたのが役に立ちましたし、山中先生のレッスンでは国連についての質問(国連機関、加盟国数、国連と日本の関係、国連活動に貢献した日本人など)に対する適切な答え方が学べてよかったです。これらに加えて 2次試験に合格された方のブログにも複数目を通し、貴重な情報を得たことも助けとなりました。本番では国連の基本知識、難民対策、軍備縮小、ジェンダー、北朝鮮のことなどがきかれました。緊張しましたが、試験当日まで準備してきたことを信じて楽しみながら面接に臨めたことが合格につながったと思います。

国連英検特A級の取り組みを通じて教養のある国際人として求められる英語力、国連・国際情勢に対する知識と洞察力、そしてそのアティチュードが少しは身につけられたのではないかと思います。個人的にはまだまだ向上していく必要を感じていますが、国連英検特A級のおかげで多くの貴重なことが学べたと思います。今回合格できたことに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

篠崎 慎一 さん 千葉県 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC 980点 通訳案内士(英語)
留学経験 » 海外赴任経験あり:米国 1年半
職業等 » 地方公務員

はじめに
国連英検特A級に合格することができ、大変嬉しく思っています。本試験は数ある英語試験の中でも最も難易度が高いものの一つと思いますが、ただ難しいだけの試験ではなく、世界で起こっている現在の出来事を取り上げたタイムリーなものであり、自分を取り巻く世界の状況をより良く理解する上でとても有益な内容だと思います。

一次試験
過去問を解くことで時間配分をイメージできますので、本番前に何度か問題を解いてみることをお勧めします。自分の場合、本番では先に英作文を 30分で回答し、残りの 90分で 80問のマークシート問題を解くという方法を取っていました。
主に使用した参考書は、以下の通りです。

  • わかりやすい国連の活動と世界 三修社
  • 国連英検特A級・A級対策 三修社
  • 国連英検過去問題集特A級(2013・2014年実施)メディアイランド
  • 国連英検過去問題集特A級(2015・2016年実施)三修社
国連テキストは最初から読むのではなく、過去問を解いた上で出題された箇所を中心に読み込み、ある程度知識が蓄えられた後、部分的に通読するようにしました。
このほか、出勤前の時間や通勤時間を活用し、普段から英語を読む、聞くことを心掛けています。具体的には、BBCや UN Newsの記事を毎日必ず読み、通勤時間に NPR等を聞きながら、という感じです。

2次試験
1次試験は合格するも、実力が伴わない不十分な状態で 2次試験に臨み、結果が出ないことが続きました。質問される国際問題は多岐に渡りますので、事前にテーマをいくつか準備して、そのテーマについて自分なりに述べる準備をした方が良いと思います。
今回は、新型コロナウイルス対策、米大統領交代の世界への影響、国連改革、気候変動、WTOの機能不全、中東問題、難民問題等について、主に BBCや UNのサイトを参照しながら、問題、原因、対策を自分なりにまとめた上で 2次試験に臨みました。
本番では想定もしない話題になりますが、それでも事前にいくつかの問題についてまとめておくことが役に立つと思います。

最後に
当初は特に対策もせず、腕試しのような気持ちで受験を始めた国連英検特A級でしたが、最後には自分の英語学習の集大成という気持ちで試験に臨むようになりました。このため、合格通知を受け取った時の喜びは大きかったです。こうした機会を与えていただいたことに感謝するとともに、合格に恥じぬよう、これからも国際問題に関心を持ち、英語を含めて学び続けたいと思います。

田中丸 遼成 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » アメリカに五年間
職業等 » 聖光学院中学校 3年

この度は国連英検特A級に合格できてとても嬉しく思っています。
前回受けたときは A級では国連協会会長賞を頂きましたが残念ながら特A級は二次試験で不合格となってしまったので今回合格できて良かったです。

<一次試験対策について>
大問1は勉強をした分だけ得点に繋がる箇所です。私としては「わかりやすい国連の活動と世界」読んだり、過去問を繰り返し解きました。特に過去問を勉強するのは大事だと思います。
単語や読解問題の部分は元から自信があったこともあり、また少し勉強するだけではなかなか点が伸びるものではないので過去問を解いて形式になれるだけで終わらせました。
エッセイは国連の知識がないと歯が立たないので国連の活動とそれに対する自分の意見などをブレインストームするのもいいと思います。

<二次試験について>
前回受けたときは日頃から見ている海外ニュースなどの知識で十分かなと甘く見ていたらやはり不合格になりました。その経験を生かして、今回は通常のニュース(CNN,BBC)などに加え、UN News というサイトを活用しました。今現在国連が行っている活動などが詳しく書かれているのでとても役立ちました。
私が行った準備としては上記のニュースサイトを閲覧し、重要そうなトピックについてはより深く調べて統計値を集めました。例えば今回の面接ではコロナについての質問が来るだろうと思ったので、国連のどの機関がどのようにコロナと戦っているのか、どのくらいの医療物資を調達しているのかを具体的な数字付きで説明できるようにしました。
また面接では知識以外にも回答の構成がしっかりしていなければいけません。まず自分の意見、次にそう思う理由と具体的な根拠を言うという構造で常に回答できるようにすることが大事です。私は長々と話してしまうことが多かったので簡潔にスラスラと言えるように学校の先生と繰り返し練習しました。
私の場合は面接シートに書いてあることに関する質問が 6割位だったので話しやすいトピックや準備した話を書くと良いと思います。また、面接の全体的な雰囲気としては明るい感じなので緊張する必要は全く無いです。そのため、素直に今まで勉強してきたことを出し切ろうという心構えで挑めばきっと良い評価をもらえると思います。

最後に、この試験と試験勉強を通じて以前はあまり馴染みのなかった国連について知ることができました。試験に合格したということに加え、自らの教養を高める事が出来てとても達成感があります。ありがとうございました。
また、この体験記が皆さんの合格の役に少しでも役立てたら嬉しいです。

王子 萌百 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEFLスコア 110点
留学経験 » なし(滞在・英仏米8年)
職業等 » 学生(慶應義塾大学法学部1年)

この度、国連英検特A級に合格できて大変嬉しく思っています。この体験記が今後受験される方の参考になれば幸いです。

<第一次試験>
 A級の受験時に身につけた国連の基本的な知識に加え、特A級に向けてはさらに具体的な国連の活動内容の把握に努めながら、「わかりやすい国連の活動と世界」を熟読しました。
 国連英検では高度かつ専門的なボキャブラリーが求められるため、英語で書かれたニュース記事のほかに、研究論文や専門書などにも目を通し、普段触れないような難易度の高い単語をひたすら暗記しました。エッセイに関しては、「国連英検過去問題集」で過去に出題されたトピックについて一通り考えをまとめられるようにしておきました。

<第二次試験>
 BBC World News, UN NEWS, CNN, The Economist から、毎日少なくとも一つの記事に目を通すよう心がけました。私は、特にロヒンギャ難民危機やジェンダー平等のテーマに興味がありますが、二次試験に向けてはテーマにとらわれず、幅広く様々な国際問題に目を向け、知見を広げることを意識しました。
 国連英検では、時事問題の知識があることは大前提で、それを元に自分の意見や、その問題と国連の関係について述べることが求められます。そのため、国連が関わっている社会問題、特に 17個の SDGsについては、自分の意見形成をすべくリサーチを重ねました。
 また、二次試験で特に注力したのはアウトプットです。専門的な語彙を含む文章の読解ができるからといって、それらの言葉を自然にアウトプットできるとは限りません。その対策として私は、ニュース記事に書かれているフレーズを暗記したり、面接で活かせそうな単語を含んだ例文を書き出し、高度なボキャブラリーを使いこなせるように練習しました。
 二次試験の面接では、Interview Sheet に自分の興味のある国際情勢や訪れたい国などについて書くことができます。私は、事前に調べておいたテーマをいくつか書きましたが、面接本番では Interview Sheet の内容にはほとんど触れられませんでした。このように、必ずしも Interview Sheet に基づいて面接が行われるとは限りませんので、自分が興味のある分野以外にも目を向け、どの時事問題について尋ねられても、意見を述べることができるよう、準備しておくと良いと思います。

特A級に合格するという目標をもって努力してきたことにより、英語力が身についたことはもちろんですが、国際情勢や政治についての理解が深まり、より一層社会問題に対して関心が高まったことが何よりも大きな成果だったと思います。

粠田 祐真 さん 神奈川県川崎市 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » Uppsala University(スウェーデン、1年間)
職業等 » 会社員

この度は国連英検特A級に合格することができ、大変嬉しく思います。日々の英語学習を進めるなかで、自らの実力試しの一環として本試験を受験しましたが、結果として、自分の人生にとって大きな糧を得ることができたと感じています。ささやかではありますが、私の経験がこれから受験する方々にとって少しでも参考になれば幸いです。
 仕事の都合上、学習時間には制約があったため、本格的に勉強に費やせた時間はあまり多くなかったかもしれませんが、学生時代に国際政治、ヨーロッパ外交史を専攻していたこと、また日々の仕事で国際情勢に関する業務に携わっていたことが大きなアドバンテージになったと思います。

【1次試験】
 1次試験で主に試されるのは、読解力と国連知識の 2点に集約されると個人的には思います。
 読解力強化にあたっては、自らが苦手とする章で扱われている長文に近い文章を探し、毎日読むように心掛けました。私の場合、習慣的に英語メディアの記事やコラムを読むようにしていたため、普段、目を通している英語メディアの中で、内容や文体が近いものを見つけて読むようにしました。また、ボキャブラリーの強化も兼ねて、普段なら読み飛ばすような難単語も一つ一つ意味を調べ、丁寧に読めるよう心掛けました。
 2点目の国連知識に関しては、まず指定テキストの「新わかりやすい国連の活動と世界」を熟読し、最初の章で出題されそうな単語をおさえました(テキスト刷新の影響か、前回までに繰り返し出題されていた箇所があまり出題されなかったと記憶しています)。最後の記述に関しては、SDGs などで取り上げられている諸々の課題について、国連の活動・解決策をワードにまとめて整理し、自らの主張・補足理由をすぐに解答できるようにしました。記述の分量も限られていますので、各国連機関のウェブサイトと便利な情報サイトから最低限、必要となる情報を入手しました。

【2次試験】
 面接試験の準備を行う上では、この合格体験記を読み返し、面接の雰囲気や過去の質問内容を確認・整理しました。事前に準備する面接シートについては、過去の合格者の方々のお話を参考に、自分が自信を持って話せるトピックのみを大きく書き、それ以外の項目は空欄で提出しました。実際の面接では、簡単な自己紹介の後に、自らの職業、国連の活動、面接シートに記載した内容、それ以外の国際情勢に関する質問を受けました。全体の感想として、15分の面接時間は本当にあっという間に感じました。
 面接での回答内容を準備・整理する際は、過去の体験談を参考に、自分が話したいトピックをまずは優先し、それ以外のトピックは最低限の受け答えができる程度にとどめました。自分が予想していない角度からの質問も何個かありましたので、これらの予想外の質問に焦らず対応できるようにするという意味では、普段から英語で考え、話せるような機会を設けておくといいかもしれません。

 

【最後に】
 試験合格までの道のりを振り返ると、今回の試験勉強を通じて自分自身が大きく成長したように感じています。私は大学入学時、TOEIC 500点ほどの英語力しかなく、今でも英語に苦手意識を感じる局面が多々ありますが、これまでの英語学習を経て今回この試験に合格できたことは、自分にとって非常に大きな自信となりました。試験勉強を通じて得た経験は必ず今後の人生の糧になると思いますので、受験を悩まれている方は是非チャレンジしてみてほしいと思います。

最後にこの場をお借りして、私のこれまでの学習を全力で支えてくれた母と祖父母に、心からの感謝を伝えたいと思います。

新宅 健太郎 さん 北海道 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEFLスコア 106点
職業等 » Soka University of America(アメリカ創価大学/米国カリフォルニア州)、二年生

中3の秋、自分の人生を大きく変えたある先生との出会いがありました。インド出身の教育者であるそのN先生は、「どんなに大きな夢であっても君には実現できるよ」と励ましてくれ、夢膨らんだ私はN先生の学校「DIG インターナショナル」で英語を真剣に学び始めました。彼は、対話と励ましを通して私の可能性とやる気を引き出すことで、高校卒業までに英検1級、さらに海外の一流大学でも通用する英語力をつけさせてくれました。3年間の挑戦を経て、国内難関の上智大学国際教養学部に書類審査にて合格、そして目標としてきた米国難関のリベラルアーツ大学に、国費留学生として、合格を勝ち取ることができました。

進学先の Soka University of America は、世界約50カ国から学生が集まり共に生活し、少人数・ディスカッション中心の授業、3年次での海外留学制度(米国外)等の充実したプログラムで、世界に貢献するグローバルシティズン(世界市民)を育成します。

希望に燃えて学び始めた 1年目、コロナによる緊急帰国に。私は、この逆境を価値に変えたいと決意し、渡米前に二次試験で不合格だった国連英検特A級への再挑戦を開始しました。

英語力向上において、一番大事であると言っても過言ではないのが、"自分が英語を学んでいる目的は何なのか"ということを明確にすることです。私の場合、あのN先生との特訓や今いる大学での経験を通して、英語は世界に友人をつくり対話をするための、非常に大切な"パスポート"であると強く感じてきました。そのため、どれだけ英語の勉強が大変であっても、「今学んでいる一つ一つの単語は将来自分が世界中の友人と対話をする時に使える言葉になっていくんだ」と思いながら続けてくることができました。"試験のための英語"という考え方が、"対話と友情のための英語"という見方に変わっていきました。

二次試験で特に重視される「世界の知識」について言えば、まず、国連英検指定テキストである「新わかりやすい国連の活動と世界」が大変役立ちました。また、「UN News」や国連広報センターのウェブサイト(日本語)、学生向けのニュース番組「CNN 10」なども活用。そして「SDGs(持続可能な開発目標)」が包括する、「平和」「環境」「開発」「人権」の諸問題について広く学んでいきました。(例として、「Seeds of Hope & Action: Making the SDGs a Reality」や「Transforming Lives: The Power of Human Rights Education」などの非常に分かりやすいウェブサイトも役に立ちました。)特に、前回あと一歩だった二次試験合格力に私を導いた教材は、幅広い分野について具体的な政策や解決策まで提示された、国連平和賞受賞者の池田大作氏が毎年発表する国連への「平和提言」でした。ノーベル平和賞受賞者・エスキベル博士との共同声明は、気候変動対策や核兵器廃絶などの問題について触れ、「SDGs」達成のためには世界中の青年の担う役割が欠かせないというメッセージに、深く感銘を受けながら、二次試験面接への応答力をつけることができました。

最後に。
国連英検の受験を通して、世界がいかに繋がりあっているのか、また、どれほど多くの人々が苦しんでいるのかを学ぶことができ、遠く離れていてもその人たちのために何かしたい、という気持ちが強く芽生えてきました。パンデミックを始め世界が深刻な諸問題を抱える今だからこそ、試験で学んだことを活かし、支えてくださった方々への感謝を胸に、自身の行動を通して問題解決に貢献する「グローバルシティズン(世界市民)」に必ずなります!

吉居 健太 さん シンガポール [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 IELTS 8.0
留学経験 » アメリカ 1年
職業等 » ブラウン大学 学部一年生

受験理由

この度国連英検を受けた理由は二つあります。一つ目は、僕の大学の入学式が半年延期になり、秋学期の間手持ち無沙汰になってしまったからで、やることを探した結果前々から気になっていた国連英検にたどり着いたからです。二つ目は、自分は将来国際社会で日本を代表したいと考えており、その際国際連合といった国際機関の知識は役に立つと思ったからです。自分は受けようと決めてから、対策を始めるまで時間がかかってしまい、本格的に始めたのは一次試験の一カ月前でした。

一次試験

一次対策では、予め問題の構成を調べており、知識問題が 10問しか出ないことから購入した「新わかりやすい国連の活動と世界」は二回ほどスキムしたぐらいです。一回目に機関名(黄色)、数字(オレンジ)、役割(緑)などにマーカーを引き、二回目はそれらを重点的に読みました。また、傾向が同じ問題もあるらしいので、過去問(僕の場合は緑カバーの過去問題集)の知識問題は暗記しました。日頃から洋書はよく読んでいたので、リーディングセクションの問題は乗りきるることができました。単語につきましては、以前 英検1級をとった際に覚えたのと、読書で覚えたもので対応することができましたが、結果的に数問間違えてしまいました。最後にライティングに関してですが、一番参考にしたリソースは YouTubeです。幾らか動画が上がっているのでそれを参考にしてみてください。加えて、今年はコロナウィルス関連の問題がでるなと先読みをし、書ける事をブレインストーミングしていたので、それも役に立ちました。

二次試験

一カ月ほど間が空いてからの二次試験で行った対策は主に二つほどあります。一つ目は、一次とも共通する点があると思うのですが、ニュースを確認することです。僕の場合、叔母が送ってくれた Japan Times とネットで New York Times, The Economist を一日に一時間ほど読む時間を設け、世界情勢を把握していました。また YouTube で Vox と Business Insider の動画を頻繁に見ていました。二つ目は面接シートの書き方です。前々からそのシートを参考に最初は面接が始まると聞いていたので、できるだけユニークな事を書けるようブレインストーミングしました。結果的に、自分が想定した通りユニークな点について最初触れられたので、良かったです。面接中のアドバイスはとても初歩的に聞こえるかもしれませんが、相手の目をみてはきはきと喋ることです。相槌も頻繁にするようにもしました。

最後に

一次も二次も、直前になれば緊張するかもしれませんが、対策をしていれば不可能ではないと自分に言い聞かせて頑張ってください。勉強はアップダウンがあるかもしれまんが、合格した達成感は本物です。皆様のご武運を祈っています。

遠田 哲史 さん 富山県 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC スコア 990点 TOEFLスコア 116点
留学経験 » なし(滞在経験:アメリカ 6年)
職業等 » ソフトウェアエンジニア

この度は国連英検特A級に合格することができ、たいへん嬉しく思っております。自分の体験がこれから受験する方の参考になれば幸いです。

【きっかけ】
 仕事上で海外の方と会話する機会が多いのですが、このコロナ禍の中、相手の国・地域の事情や国際問題が日常的に話題に上がります。そこで、自分自身の国際社会と国際連合についての教養を深めるとともに、その知識をアウトプットする能力を鍛えたいと考え、国連英検に向けての勉強をはじめました。

【一次試験対策】
 大問1の国連知識問題に関しては、参考書を読み込んで重要事項を暗記する必要があります。純粋な知識問題ですので、参考書と向き合った時間が大事です。
 他の問題は一般的な英語能力の試験ですので、難易度は高いものの、日常的に英文に触れている方にとっては良い意味で意外性の少ない問題が多いと感じました。ただし、単語や表現に関しては国際社会や国際連合にまつわるものが多いので、英文ニュースや国際政治学の入門テキスト(The Globalization of World Politics など)を読んで勉強しました。
 小論文では、どのようなトピックが来ても根拠のある議論ができる必要があります。そこで、SDGs のそれぞれの目標について、「どの国連機関が」「どういう目的で」「どのような対策をしている」のか整理しました。また、今年最大のイシューであるコロナ禍については、具体的な国連の対策を挙げて論じることができる程度の知識を国連のホームページ等で勉強しました。

【二次試験対策】
 仕事上で海外の方と話す機会が多いとはいえ、時事問題を深く討論した経験は殆どありません。そこで、国際連合事務総長のグテーレス氏が出演していたテレビ番組での討論の様子を勉強しつつ、いくつかの時事問題について、自分の考えを声に出す練習をしました。
 面接で特に気をつけたポイントは以下の通りです。

  • 国際連合憲章に示された価値観を体現した立場を取る。基本的人権・国際法を尊重し、世界中の人々の経済的・社会的発展を目指し、紛争は可能な限り平和的に解決する。
  • 国連の取り組みに関しては、質問に対して適切な抽象度で答える。ただし、もっぱら原則の話をしていると内容が薄いと受け取られかねないため、全体像→具体例の流れで説明することで、回答を深化させる。(同時に自分が考える時間を作る。)
  • 反論された場合や、具体的な施策について話すことが難しい場合、柔軟に対応する。あくまでも英語能力の試験なので、アカデミックな場と同じ議論の緻密さが要求されているわけではないことに留意し、スマートな受け答えを心がける。

【最後に】
 皆さんにとって、英語とは何でしょうか。純粋な言語的興味として英語が好きだという方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの人にとって、英語は手段です。それも、日本の外の社会と直接対話することを可能にしてくれる、越境の手段なのです。
 国連英検を純粋な英語系の資格としてみた場合、国際社会や国際問題への知識が問われるという点が特色です。これについては様々な考えがあるかもしれませんが、英語を越境するための言語として捉えた場合、英語検定試験を通じて国際問題の論じ方を学ぶのは理にかなっていると思います。
 2021年2月現在、人類が未曾有の危機に直面して 約1年が経ちました。大勢の人が亡くなり、健康に被害を受け、経済的な困難に直面しています。社会は分断され、政治はますます不透明になり、国家間の対立も激化しつつあります。激動の時代ですが、越境の可能性を信じ、自分たちに出来ることを少しずつ積み重ねていきませんか。

森田 系太郎 さん 東京都 [特A級合格]

保有資格 » 実用英検1級、全国通訳案内士(英語)
留学経験 » あり(アメリカ;大学院:1年、就労:3年半)
職業等 » 会議通訳・翻訳者、大学院兼任講師

現在、会議通訳者をしているため、日頃から大量の情報と英語に触れており、特に多くの時間を割いて勉強した訳ではなかったのですが、これから受験をされる方に少しでもお役に立てたらという思いから、準備した内容を下記でご紹介・共有したいと思います。

【1次試験】
<使用テキスト>
●財団法人 日本国際連合協会(編)(2019).『国連英検 特A級・A級対策』〔改訂版〕.三修社.
●公益財団法人 日本国際連合協会(編)(2019).『新 わかりやすい国連の活動と世界 国連英検指定テキスト』三修社.

1冊目のテキストの利用方法は、試験の構成を確認し、またざっと眺めて意味が即座に出てこない単語の意味を(再)確認するに留めました。

一方、2冊目のテキストは cover to cover で目を通しました。国連本部や国連人口基金でインターンシップ等を経験したことはあったのですが、国連の全体像やその歴史、また他の国連諸機関に係る知識はそれほど深くなかったためです。情報量が多い本ですが、要点を掴みつつ読むようにしました。

1次試験で重要なのは、①国連に関する知識、②単語力、そして ③大量の英文 を短時間で読み書きできる速読力と筆力、の 3点です。速読力については英文速読の講座を受講するのも一案ですし、同時通訳の訓練法として知られるサイトトランスレーション(通称「サイトラ」;文をスラッシュを入れるなどして意味の単位で区切り、前から訳出していく)を時間を測りながら練習するのもよいでしょう。

サイトラについては、下記書籍でコラムを書いているので宜しければご参考になさってください:
森田系太郎(2020).「同時通訳者に聞く、一直線読みのコツ その1~4」岩重理香(著)『TOEIC®L&RテストPart7を全部読んでスコアを稼ぐ本』(42, 98, 110, 176頁).アルク.

【2次試験】
<使用テキスト>
●公益財団法人 日本国際連合協会(編)(2019).『新 わかりやすい国連の活動と世界 国連英検指定テキスト』三修社.

準備のために使用したテキストは、1次試験の際に利用したテキストの 2冊目と同じもので、1次試験に向けて勉強したポイントを中心に復習しました。

また新聞、特に国際情勢のページを毎日、丹念に読むようにしました。加えて、NHK や CNN で特に通訳が入っている番組を毎日、英語と日本語の両方で聞くようにし、両言語のスキルアップのみならず、国際情勢にアンテナを張るようにしました。

当日の面接は、男性の面接官(英語ネイティブ話者)と女性の面接官(非英語ネイティブ話者)のお二人から国際情勢に関する質問を受け、私がそれに回答する、という形式でした。話題となったトピックは、新型コロナウィルス、アメリカ・中国・北朝鮮・中東情勢などでした。うれしいことに総合評価では満点の 10点を頂き、無事合格することができました。

2次試験で重要なのは、どんなトピックであっても自分の意見を適切な英語でしっかり表現できる能力です。そのため、日頃から特に時事問題に関心を高く持ち、各問題に対して自分の意見を構築しておくとよいでしょう。

最後になりますが、COVID-19 で大変な中、試験を実施してくださった日本国際連合協会の皆様、1次試験の試験監督の方々、2次試験の面接官のお二人に改めて深く感謝申し上げる次第です。

手塚 まりこ さん 東京都 [A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級 TOEIC スコア 950点
留学経験 » 小学生の頃米国に 3年10ヶ月居住
職業等 » 大妻中野高等学校 2年

この度、英語力のみでなく国連知識や国際情勢にまでバランスよく必要とされるこの国連英検A級に合格できたことを大変光栄に思います。また、この試験に向けた勉強から得られる知識、アカデミックな言葉の数々などは大学受験を目指す上でも大変有用なものであると感じました。同世代の人達にも知ってもらいたく高校生の私が肌で感じた経験を、ここに記させていただきます。

・受験の動機
中学生の頃より模擬国連に参加していたため国連を身近に感じていたこと、また学校の先生からの勧めもありチャレンジする決心をしました。

・一次試験について
使用した教材は「国連英検特A級・A級対策」と「新わかりやすい国連の活動と世界」の二冊に絞りました。とにかく基礎知識をつけることに集中、大きな紙に年号と場所、会議名、組織名を記入したものをリビングに貼り常に目に入る環境を作り、通学での移動時間には単語帳を使い、巻末(国連英検特A級・A級対策)にある必須語彙をインプット。
「国連英検特A級・A級対策」の問題を特Aも含めて繰り返し解くことで問題に慣れ出題傾向がつかめました。
エッセイは毎回時間を計り本番同様に仕上げる練習を繰り返しました。その成果もあり本番では下書きをする時間も作れました。また、点数を上げるため AWL から多くの単語を用いるようにしました。

・二次試験について
以前より続けていた新聞のスクラップブックが非常に役に立ちました。現在起きている国際問題や社会情勢においては常に最新の情報が必要で日本語の新聞でその大筋をつかんだ後、CNN10 や UN news で英語での名称や表現、細かな情報を補足しました。
面接では記入した情報である生徒会について聞かれました。その後、興味のあることについて聞かれたので関心のあった Desert Locusts の環境問題について話しました。
最後にフリータイムを頂いたので UN75 の対話を推進することについて等身大の自分の考えを述べました。

最後に、この国連英検は国際舞台でのロビーイングは勿論、ディベートや交渉などもこなせるエキスパートを目指す特別な試験だと感じました。今回の経験が、知識の幅を広げる良い機会となったことに感謝しています。今後は特Aにも挑戦したいと思います。

入田 采子 さん 日本 [A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » 家族の駐在のためアメリカに 3年半在住
職業等 » 洗足学園中学校 中学1年生

<はじめに>

このたび、国連英検A級に合格したことを大変嬉しく思っています。私は国際情勢に関する知識を深めて学校での模擬国連や英語ディベートなどの活動に活かすため、国連英検A級に挑戦しました。今回の受験が国際情勢に関する知識を得ることにつながっただけではなく、自分なりの意見を持ったり、どのように問題を解決していけばよいのかを考えるきっかけになったと感じます。
 この体験記がA級の受験を考えている方のお役に立てば幸いです。

<一次試験>

国際知識は設問I(国連知識問題)と設問IX(エッセイ)だけではなく、長文読解や空所補充問題でも必要なので、『新 わかりやすい国連の活動と世界』を使用して繰り返し学習しました。2013年 〜 2019年の過去問題を解く際に、分からなかった事項や頻出箇所にマーカーを引いたり、『新 わかりやすい国連の活動と世界』に補足となる最近の時事問題などを書き込みました。また、それ以前の過去問( 2004年度の問題など)が分野別に載っている『国連英検 特A級・A級対策 [改訂版]』も多用しました。特A級と A級の問題が一緒に載っているので、A級より少し難易度の高い問題で練習することができるほか、過去のエッセイのテーマがたくさん掲載されているので、エッセイ対策としても便利です。
 読解問題や空所補充問題、文法(誤文訂正)問題に使用される単語はニュースでもよく使われています。日常的に CNN10, BBC World News, UN News などの外国の報道を視聴しておくとよいと思います。語彙力だけではなく、国際情勢や世界規模で起こっていることを学ぶよい機会にもなります。
 エッセイ対策としては『国連英検 特A級・A級対策[改訂版]』や国連英検のホームページに挙げられている過去の出題例に取り組むとともに,ニュースや新聞を見て問題点や自分なりの解決法をまとめておきました。また,学校の授業や国連英検・英語ディベートの部活動で国際問題についての意見をまとめたり発表したりすることが良い練習になりました。

<二次試験>

二次試験では、事前に記入する面接シートを元に質問されます。国際事情に関する知識を忘れないように『新 わかりやすい国連の活動と世界』を繰り返し読むだけではなく、BBC World News や UN Newsなどを参考に最新ニュースの要旨と、予想される質問やそれに対する自分の考えをまとめました。一次試験のエッセイにもテーマが共通しているものがあるので、過去問の設問IX も見直し、論理の一貫した意見を述べることができるよう練習しました。
 面接では、自己紹介や身近な国際問題に対する考え方を話すことから始まり、コロナウイルスやアメリカのパリ協定再加入、ロックダウンによって引き起こされた教育格差など、今課題となっている事項に対して考えを述べました。日ごろから報道をチェックし、問題点を整理したり、自分なりの解決法をまとめておくとよいと思います。
 面接本番はとても緊張し、自分の意見をスムーズに言えないこともあると思います。私は、二次試験を国際問題に関する意見を聞いていただく機会ととらえ,リラックスして話すように心がける事が大切だと感じました。

<終わりに>

今回の受験では、問題集やテキストを用いた勉強に加えて,学校の授業や部活動で国際知識や語彙力、論理力などが身につくように取り組んできたことが大変役に立ちました。私の学びを支えてくださっている多くの方に感謝申し上げます。さらに国際問題についての知識を深め、問題意識を常に持ち、解決に少しでも貢献できるようにしていきたいと考えています。
 ありがとうございました。

東 百霞 さん 東京都 [A級合格]

保有資格 » 実用英検 1級
留学経験 » 中国 二年半
職業等 » 市川中学校

この度は、合格体験記を書かせていただくことを大変嬉しく思います。今後国連英検A級を受ける皆様のためにお役に立てたら幸いです。

一次試験
私は、この試験にはおよそ一年間準備の期間を使いました。まず国連英検の合格体験記を読み、最も自分がするべきことを判断していきました。その過程で、試験勉強に必要なテキストも知ることができました。私が試験勉強の際に使ったテキスト・参考書は以下の通りです。

参考書
新わかりやすい国連の活動と世界

問題集
国連英検特A級・A級対策[改訂版]

私は参考書として、改訂版の「新わかりやすい国連の活動と世界」を使用しました。勉強法としては、主に暗記をすることを重視しました。国連についての説明の中で、自分が大事だと思うキーワードや数値、情報をチェックペンで一つずつ線引きをしていきました。そして、本文を紙に書き出すことで記憶を定着させることに努めました。一通りテキストの内容を網羅した後は、通学中や暇な時間にチェックシートを使って暗記をしました。他には、テキストで分からない言葉や情報に見つけた時は、チェックペンと異なる色で線引きをし、その意味や説明をページの余白に書くようにしました。

問題集は「国連英検特A級・A級対策」を使って、出来るだけ繰り返し解くことを重視しました。この際、練習問題を一つ解き終わった後、問題の中で分からなかった単語をノートの下半分に記述し、その意味と必要と感じたときに例文を書きました。このようにして後から復習できるようにしました。

二次試験
二次試験の勉強は、時期的に忙しかったため、ニュースを把握することのみに努めました。二次試験において私が訪れたニュースサイトは以下のものです。

  1. UN News
  2. CNN, BBC のニュース

CNN や BBC いずれかのニュースアプリを時間に余裕があった時にスマホでをチェックをしていました。UN News での勉強法としては、一つの記事を読んだ後にその概要や簡単なあらすじを書き出し、記事の中で上げられている問題点をに対する解決策を考えました。
そして面接の対策として自分が話したいと思うものをあらかじめいくつか決めておき、本番で言葉にできるようにしておきました。自分の趣味や興味のあることが二次試験では問われるため、事前に準備をすることで緊張も少し和らげることができました。

近年は様々なイレギュラーなこともあり大変な時代ですが、今こそ国連英検の勉強をする意義があるように思います。私も国連英検の勉強を今後も頑張っていきたいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

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